ぶどう膜炎の話(3)

関西は梅雨入りしました。
私は昔から湿気に弱く、この時期は免疫力が下がって常にしおしおのぱーなので、ぶどう膜炎を再発するのは高確率で梅雨時です。
そうでなくても気圧が低くなると左目がしくしくするのです。これ、単に体が痛みを思い出しているのか、本当に炎症を起こしてるのかの見極めが繊細でして、お医者さんは痛んだらとりあえず病院に来いと仰いますが、待合室で半日潰れますし、気圧が下がるたびに病院に駆け込むわけにもいかないし。

今日もじんわり痛みがあります。
トップにピータンが子猫の頃の写真を貼って回復をはかろう。かーわいー❤️
ピータンはいまだにこんなサイズのままな気がしてて、たまに子猫の頃の写真を見ると本当に小さくてびっくりしますな。

⎯⎯⎯⎯はい、ここでそろそろ、ぶどう膜炎とはなんぞやという基本的な話を。
耳慣れない単語なので「え?なんだっけ?ブドウ球菌炎?」なんて言われることもあったりしますが、まあ無理からぬというか、だいたい自分の目にぶどう膜なんてものがあることを、私も病気に罹るまで知りもしなかったですよ。

「ぶどう膜」とは眼球を内側でくるりと覆っている「脈絡膜」・水晶体の厚さを調整してピント合わせする「毛様体」・瞳孔をつくる「虹彩」のみっつの総称です。見た目がブドウにそっくりなんですと。
ぶどう膜炎はこの三つの部位に限らず、視神経と角膜以外の目の中に炎症が起きる病気のことで、内眼炎ともいうそうです。

図は日本眼科医会のHPから無断拝借(ごめんなさい)

典型的な症状は「まぶしい」「霞がかかってる」「目の痛み」「充血」「視力低下」「飛蚊症」です。
思えば、初めてコンビニでまぶしい光に目が痛んだ少し前に、飛蚊症がひどくなったという自覚症状がありました。

飛蚊症というのは、蚊やショウジョウバエが飛んでるような黒い点や、糸くずみたいなものが視界の中を浮遊して見えている状態で、中年をすぎると健康な人でもなるものです。
私は強度の近視のせいか学生時代からその症状はありまして、常に視界の片隅に黒い粒がちらちらしてるものでしたが、その時(ぶどう膜炎の症状がでるちょっと前)は洗濯物を干しながら見上げた空に、やたらたくさんの飛蚊がぶんぶんしていて「あれ?」と思ったのを覚えています。思ったのですが近視が進んだかなあくらいに、軽くスルーしちゃったんですね。
飛蚊症は網膜剥離のサインだったりもしますので、もともとある人でもいきなりひどくなったと感じたら病院に直行案件だそうですよ。
本当に13年前の自分を蹴ってやることができたなら!

さて、初めてぶどう膜炎を患ってからおよそ2年後に金沢から京都に移り住みました。
そしてさらに2年後、そう、6月でした。連載が終わってコミックス最終巻の描き足し作業などをしていた時です。
明るいところを見たとき目がズキッとしました。まぶたの上から軽く押さえるととても痛い。
……ああ、これ……懐かしい痛みが帰ってきた。
⎯⎯⎯⎯なんて詩的なもんじゃないですよ、心境としては角を曲がったらグラサンかけたシュワちゃんと鉢合わせて、やあサラ・コナーとポンプアクションで挨拶された時のそれです。
え、私?! また?!

他の病気かもしれないとは一瞬も思いませんでした。この痛みの種類といい程度といい間違いない。
京都には知り合いがほとんどいないので、金沢にいた頃のように口コミを頼ることができません。とりあえず一番近くにある眼科に駆け込みました。
その先生も難しい表情で長いこと診て、やはり検査が必要だからと桂病院に紹介状を書いて下さいました。桂病院は私が住む西京区の中では大きな総合病院です。明日にも行ってこいと言われ、翌日さっそく桂病院に行きました。

(まだ続〜く)

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